海での漂流・・・救命ボート・食料があっても、大抵の遭難者は3日以内に死亡する。その原因は飢餓でも溺死でもなく、発狂死だ。
新島から銚子沖まで230キロ、3日間、太平洋上に首一つ出して漂流し救助されたダイバー。前代未聞の漂流。
その「謎」とも言える、漂流者の強靱な肉体、そして「精神」を取材、ルポとして伝える。
この手の本は本当に読むのが早い。あっという間だ。
しかし、漂流に関しては様々な本を読んだが、この内容は驚くべきものだった。
状況としては最悪で、通常助かる見込みはゼロに等しいだろう。事実、黒潮に乗ってしまった主人公は、銚子沖で本当に太平洋に向けて旅立ってしまう前に偶然に救助されたのである。
漂流で人間を死に誘うもの・・・それは、己の精神である。絶望という名の淵に身を投じてしまった方が楽・・・それ程の状況が、海での漂流である。その絶望的な状況で、しかも首一つ洋上に出しての漂流・・・まさに発狂しなかったのが奇跡的とも言える。
その、主人公の生い立ちや考え方を元に構成されているが、その状況ほど、悲惨な様相は無い文章なのが意外である。
これは、やはり主人公のキャラによるものだ。一言で「楽天的」といえば簡単だが、この様な極限状況で本当に楽天的になれるというのはまさに才能とも言える。
ありきたりな結びになるが、こういう本は何度読んでも「生きる」ことを深く考えさせられる。
しかし、この「新潮OH!文庫」、なかなか個性的なラインナップで楽しませてくれる。
新島から銚子沖まで230キロ、3日間、太平洋上に首一つ出して漂流し救助されたダイバー。前代未聞の漂流。
その「謎」とも言える、漂流者の強靱な肉体、そして「精神」を取材、ルポとして伝える。
この手の本は本当に読むのが早い。あっという間だ。
しかし、漂流に関しては様々な本を読んだが、この内容は驚くべきものだった。
状況としては最悪で、通常助かる見込みはゼロに等しいだろう。事実、黒潮に乗ってしまった主人公は、銚子沖で本当に太平洋に向けて旅立ってしまう前に偶然に救助されたのである。
漂流で人間を死に誘うもの・・・それは、己の精神である。絶望という名の淵に身を投じてしまった方が楽・・・それ程の状況が、海での漂流である。その絶望的な状況で、しかも首一つ洋上に出しての漂流・・・まさに発狂しなかったのが奇跡的とも言える。
その、主人公の生い立ちや考え方を元に構成されているが、その状況ほど、悲惨な様相は無い文章なのが意外である。
これは、やはり主人公のキャラによるものだ。一言で「楽天的」といえば簡単だが、この様な極限状況で本当に楽天的になれるというのはまさに才能とも言える。
ありきたりな結びになるが、こういう本は何度読んでも「生きる」ことを深く考えさせられる。
しかし、この「新潮OH!文庫」、なかなか個性的なラインナップで楽しませてくれる。
(自分の読書データベースからの転載です、一部加筆修正しています)
追記
漂流モノ紹介シリーズ。
最近この手の本は見つけてないが、また読みたくなってきた。
しかし、自分の文章、巧いなー(笑)
最近この手の本は見つけてないが、また読みたくなってきた。
しかし、自分の文章、巧いなー(笑)