Clouds Rest〜雲の上で

ヤフブロから移行(旧ハンドル:いぬどし)。 基本登山を中心とした山行記録、ギアなどの話。そのほか雑多な記事を書きます。

2006年12月

本年最後の作業。
メンテナンスと言っても、ノコ幼虫他霧吹き程度。

すると、ノコ幼虫の飼育瓶のひとつにコバエが大発生!
小さい瓶なのにわさわさいる。
仕方なく、全部マットを出して、とりえあず中プラケースDに避難させる。
はじめてコバエの幼虫らしきものを見た。キモい。

しかしコバエって季節関係ないのですね・・・
外に捨てたマットからまた増えたりするものなのだろうか??

忘備録 12/30付

#コンテナ幼虫ハウス・・・自家産幼虫14頭・見沼公園産幼虫2頭・おのパパ産幼虫3頭
#大プラケース・・・・・・見沼公園産幼虫3頭
#幼虫用コンテナケースA・おのパパ産幼虫5頭
#幼虫用コンテナケースB・自家産幼虫6頭
#幼虫用コンテナケースC・自家産幼虫6頭
#飼育ビン中(1)・・・・待機
#飼育ビン大(1)・・・・自家産幼虫1頭→小さい
#海苔容器ケース・・・・・待機
#ペットボトル(1)・・・見沼公園産幼虫1頭
#ボトル容器A・・・・・・待機
#ボトル容器B・・・・・・待機
#特大プラケース・・・・・おのパパ産コクワ♂1頭・地場産コクワ♂5頭・地場産♀2頭
#中プラケースA(緑)・・ノコ幼虫1頭確認→放置。材の中1頭確認→飼育ビン(8)
#中プラケースB(緑)・・自家産幼虫2頭
#中プラケースC(黒)・・自家産幼虫1頭
#中プラケースD(KS)・ノコ幼虫1頭(まだいる筈)飼育ビン(8)から1頭避難 
#小プラケースA(SP)・地場産ノコギリ♂1頭・おのパパ産ノコギリ♀1頭 SPはセパレータ
#飼育ビン小(1)・・・・ノコ幼虫1頭
#飼育ビン小(2)・・・・ノコ幼虫1頭
#飼育ビン小(3)・・・・ノコ幼虫1頭
#飼育ビン小(4)・・・・ノコ幼虫1頭
#飼育ビン小(5)・・・・ノコ幼虫1頭
#飼育ビン小(6)・・・・ノコ幼虫1頭
#飼育ビン小(7)・・・・ノコ幼虫1頭
#飼育ビン小(8)・・・・ノコ幼虫1頭(本日メンテ)中プラケースD(KS)に移動
#ダイソー小(1)・・・・ノコ幼虫1頭
#ダイソー小(2)・・・・ノコ幼虫1頭
#庭カブト牧場・・・・・・見沼産幼虫2頭(特大1 中1)


成虫&幼虫&卵集計

 自家産幼虫・・・34頭
 見沼産幼虫・・・6頭
 おのパパ産幼虫・8頭
 幼虫計・・・・・44頭 庭飼育個体はカウント入れず→とりあえず2頭ワイルド
 
ノコ幼虫・・・・合計11頭確認、そのうち10頭個別飼育 他未確認
 
成虫達

 ノコギリ♂・・・1頭(地場産)
 ノコギリ♀・・・1頭(おのパパ産)
 コクワ♂・・・・6頭(おのパパ産1・地場産5)
 コクワ♀・・・・2頭(地場産)

 

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24人のビリーミリガン(上)(下)

ダニエル・キイス
早川書房

ベストセラーノンフィクション。
1977年、アメリカ、オハイオで起きた連続婦女暴行事件。
逮捕されたのはビリー・ミリガンという青年であった。
しかし、その犯行は彼の仕業ではなかった。彼の中に存在する別の人格が行った、というのである。
驚くべき事に彼の内部には24人もの人格が存在した。
ビリー本人(基本人格)知的でイギリス人であり、安全な状況下での支配権をもつアーサー、ユーゴスラヴィア人で銃や火薬の権威・空手の達人で憎悪の管理者レイゲン・外部の者との交渉役のアレン・縄抜け、電気の専門家のトミー・苦痛の管理者ダニー・イギリス人の少女、3歳のクリステン・その兄のクリストファー、料理家事を担当し、レズビアンであるアダラナ、など驚異的とさえ思えるバラエティに富んだ人格が登場する。彼らはいわば一つの家族のようなものだ。誰がスポットに出るか(表の意識にでることをこう呼ぶ)をコントロールしている。
基本人格のビリーは高校生の時自殺未遂を起こし、それ以来アーサーによって数年間、意識の底に閉じこめられていた。
ただ、それらの管理が上手くできない「混乱の時期」に「好ましくない者」と分類されている人格がスポットに浮かび犯罪をたびたび行う。その犯罪のさなかにもたびたび人格が交代する。
女性をさらったあと暴行を行い、その後人格が交代すると、その人格はその女性は別の人格の彼女であり、現在はデート中だと勘違いし、急に優しくなったりする。
その行動は第3者から見れば、まさに「異常」である。
だた興味深いのはビリーの内部の様子を追っていくと、一貫した意識の流れ・交代によって説明が出来てしまうのである。
結局裁判では多重人格が認められ無罪となり、病院での治療が始まる。
著者はそこで本のための取材を行うのであるが、ここで「教師」という人格が登場する。「教師」により犯行当時の人格の交代状況や真犯人、分裂の経緯などが明らかになる。
その原因はビリーの凄惨な家庭状況にあった。


この本はいろいろな側面から読むことが出来る。
現実は小説よりも奇なり、を地でいく物語の展開、精神障害・多重人格を巡る裁判の流れ、多重人格そのものについて、などである。
個人的には「多重人格」という現象に興味を曳かれた。人間の脳にこのような事が起こると言うこと自体驚異、としか云いようがない。それと24人の人格の多様さとその魅力、である。分裂して出来た人格ではあるが、どの人物もまさに実在する、というリアリティにあふれている。イギリス人であるアーサーは左ハンドルの車を運転したがらないし、ユーゴ人のレイゲンはスラブ訛で話す。多くの人格は芸術的才能にあふれ、異なる画風を持ち、異なる楽器を演奏する。
レイゲンは子供たち(24人の人格のうちの何人か)を愛し、守るために行動をする。ユダヤ人のサミュエルは只一人神を信じている。アーサーとレイゲンは他の人格の支配権を持つが、資本主義者と共産主義者という面で対立したりする。
彼らはお互い助け合いながらビリーをコントロールし、運営する。
それはある意味、非常に合理的であり、まさにファミリーである。
犯罪に向かわせるような人格の存在さえなければ、もしかしたら死ぬまで上手く世を渡っていったかもしれない。
そう考えると、多重人格者ではない我々はある意味非常に孤独なのかもしれない、とまで感じた。
 
ビリーは無罪になったが、やはり罰すべきであったか、の判断は難しい。
精神病者でも、被害者のことを考えれば、罰すべきである、と思ってはいたが、このケースは何ともいえない。
分裂した人格を「人間」として認めるかどうかが重要になってくる。
多重人格という病気を認めるのであれば、同時にそれらの人格を認めなければならない。ただ肉体は一つである。精神と肉体、罪はどちらにあるのか?非常に難しい問題である。
 
物語の最後には適切な治療を受けられないビリーを書き綴っている。
これこそまさに悲劇である。
あれだけ冷静だったアーサーが混乱した手紙を送ってくる。
いつでも強く、子供たちを守るレイゲンが英語を忘れ、セルビア・クロアチア語で手紙を書いて来る。基本人格のビリーは再び意識の底に沈み始める。。。
そしてケヴィンという人格からこのよう手紙を受け取る。
「現実の世界を閉め出すことによって、僕たちは自分たちの世界で平和に暮らします。ぼくたちは、苦痛のない世界は感情のない世界だと知っています。でも、感情のない世界は、苦痛のない世界なんです」
 
 精神とは人格とは・・・いろいろ考えさせられるドキュメンタリーである。

(自分の読書データベースからの転載です、一部加筆修正しています)

追記

今はダニエル・キイス文庫で手に入ります
 

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白夜行

東野圭吾
集英社

時代は昭和40年代。大阪。
建設途中で放置されたビルの中で,質屋の店主,桐原洋介が何者かに殺害される。ここから20年もの歳月を要する物語がスタートする。深まる謎。浮かんでは消える様々な可能性。結局この事件は時効を迎える事になる。
物語の核になるのは2人の男女である。
西本雪穂と桐原亮司。
雪穂は先の事件で容疑者とされた西本文代の娘。亮司は桐原洋介の息子である。
物語は二人の人生の流れを軸に進むが,殆ど二人に接触は見られない。
それぞれの青春時代を過ごし,様々な場面を経過し時代は進んでいく。
節目節目で起こる事件。はじめは朧気に,そして少しずつ輪郭を伴い二人を結んでいく。目的を遂行するためなら手段を選ばない冷酷な犯罪。ナイフのような冷たい静寂のもと,次々と犯罪は重ねられていく。
西本雪穂と桐原亮司,彼らは何者なのか。目的は何なのか。物語中に起こる事件とどの程度関与しているのか。絡まり合った糸の向こうにある真実は果たして明らかになるのか。
圧倒的な構成力と筆力で物語は斯くも哀しい終末へと流れていく。

面白い。夢中で読み進める事が出来る。読書の快感とは正にこの事である。
しかし,この複雑なパズルの様な構成は見事としか云いようがない。時代のキーワードがあちこちに散りばめられているのも,臨場感と共に自分の人生を振り返って行くような感覚を与えてくれ,より一層物語の世界へと引き込まれていく効果がある。
大きく括れば「殺人事件の調査モノ」だが,とてもそれだけで済まされるような内容ではない。鳥肌の立つような戦慄を味わい,展開の緻密さに溜息を強制される。先にも述べたがこれこそ「読書の快感」である。

 ここからはネタバレだが。
 
最期に何故二人が金に執着したか,の謎が曖昧な様な気がした。
雪穂の生い立ちで説明が付くが,すこし弱い。読書中はもっと大きな秘密が用意されているのかと思っていた。
 
印象に残ったシーンは勿論ラストシーン。
命を賭して雪穂を守った亮司。それに答えるために,自分の感情を極限にまで封じ込んだ雪穂。凄まじいシーンである。
もう一つは雪穂の母(育ての)の葬式後に一成を取り込もうとする雪穂の迫力には戦慄を覚えた。
その他にも場面場面で強烈な印象を残してくれる。
 
紛れもない大傑作である。

(自分の読書データベースからの転載です、一部加筆修正しています)
 
追記

ドラマ化されたものを少しだけ見たが、まったく原作の意図とかけ離れていてがっかりした。
主人公の心象を全く表現せずに物語を進行させる、という一番の見せ所をまったく理解していなかった。
 

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アルジャーノンに花束を

ダニエル・キイス   小尾芙佐 訳  
ダニエル・キイス文庫(早川書房)

精神遅滞者のパン屋の店員チャーリィ・ゴードン。彼の元に夢のような話が舞い込んだ。大学の先生が彼の頭を良くしてくれるというのだ。彼はやがて手術によって変貌を遂げた。ライバルは同じ手術によって高い知能を得たネズミのアルジャーノン。迷路をつかった実験でチャーリィはことごとくアルジャーノンに苦汁を飲まされる。
やがてアルジャーノンとの勝負も連勝するようになる。日毎に目に見えるように「天才」になっていくチャーリィ。知能を手に入れたが故に今まで見えなかった現実が明確に見えてくる。
超知能と引き替えに様々なものを失っていく。また,初めて体験する恋に戸惑い,知能では押さえられない感情に弄ばれる。
やがて,どんな大学教授も太刀打ちできないくらいの知能を手に入れた彼は,手術によってもたらされた自分の頭脳の終着をつきとめ論文にまとめる。彼に残された時間はわずか。苦しみながらも「人間」としての自分を保つための努力が行われる。
そして来るべき時がゆっくり,確実に近づいてくる。

初めて読んでからどのくらい経つのだろう。
泣けた。フィクションとはいえ,ここまで泣ける,哀しい話は,今まで読んだ本の中でも3本の指に入る。
大げさで月並みではあるが「人間とは?」「知とは?」「愛とは?」などと深く考え込んでしまった。
感動や感涙のツボというのは人によって違うとは思うが,この作品で何も感じなかったら,かなりヤバイのではないか。
 
 チャーリィは言う。
「知能は人間に与えられた最高に資質のひとつですよ。しかし知識を求める心が,愛情を求める心を排除してしまうことがあまりにも多いんです・・・これをひとつの仮説として示しましょう。すなわち,愛情を与えたり受け入れたりする能力がなければ,知能というものは精神的道徳的な崩壊をもたらし,神経症ないしは精神病すら引き起こすものである。つまりですねえ,自己中心的な目的でそれ自体に吸収されて,それ自体に関与するだけの心,人間関係の排除へと向かう心というものは,暴力と苦痛にしか繋がらないと言うこと」訳知りのTV解説者みたいなことは言いたくないが,現代社会の暗部を投影したような言葉に,目から鱗が落ちたのであった。
 
初めて書かれてから40年以上の歳月が過ぎ,今もなお,これだけの感動を与えてくれるこの書物に深く感謝したい。

(自分の読書データベースからの転載です、一部加筆修正しています)
 

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ピタゴラ装置 DVDブック1

小学館 NHKエディケーショナル

NHK教育の教育番組「ピタゴラスイッチ」の人気コーナー“ピタゴラ装置”の映像と解説本が一体になったDVDブック。ビー玉・鉄級・ミニカーやその他様々な雑貨日用品等を使用し、まさに奇跡とも言える「装置」の数々を通過しゴールを目指す映像は大人が見ても快感である。

子供の誕生日プレゼントに購入したものだが、大正解。
「ピタゴラスイッチ」は偶然数回みた事がある程度だが、この映像はお宝物だ。昨日購入してもう10回近く見ている。19分と短い収録なのだが、大満足だ。5歳になった息子は早速自家製ピタゴラ装置の制作に勤しんでいる。

解説本も秀逸で、オールカラーでポイントを説明している。
映像では当たり前のように成功している装置も、相当数のNGテイクのもとに成り立っているらしい。

この楽しさはやはり映像で見てもらうに限る。
興味ある方は「即買い!」だ。

この書庫の第一弾がほとんど「DVD紹介」になってしまった(^^;)

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